豆知識
一人親方の独立資金の考え方と準備方法
一人親方が独立資金を作るためには様々な方法があります。
今回は一人親方が独立資金を作るときどのような方法をとれば良いのか具体的にその方法をご説明させていただきます。
独立資金の考え方
まず独立資金がどれぐらい必要なのかを考えてみましょう。
建設業であってもなくても、資金として準備しておくのは大きく分けて2つあります。
- 初期費用
- 運転資金
それぞれ説明していきます
初期費用
まだ初期費用ですが、独立をする上で必要なのはまず事務所。
建設業の場合は重機であったり工具なども初期費用のうちの1つです。
ただ事務所に関しては自宅兼事務所の方もいらっしゃいますし、倉庫のある場所を事務所として登録する方もいます。
ですからすべての方が事務所が必要と言うわけではありません。
実際自宅を事務所として構えている一人親方は多いと思います。特に事務所を準備する必要がなければ、事務所を用意する資料は初期費用として考えなくてもいいかもしれません。
ですから建設業の初期費用としては、車両と工具あたりが独立費用にあたると考えられます。
運転資金
1人親方として独立するときに大切なのが運転資金を確保するなぜなら運転資金は事業を行う上で必ず必要だからです。
運転資金とは請求書を送ってから入金ただいま荷物端を考えたときたとえば末締め翌翌月末払いやっと月3カ月間は売り上げがありません。
例えば毎月100万円の仕入れをした時、
。1利益が出ていたとしてもその売り上げが入ってくるのは3ヶ月後ということわ300万円現金がなければ、現金がなくなってしまうということです
現金がなくなれば支払いが滞ってしまい、倒産と言うことになります。
いわゆる黒字倒産と言うものですね。
どれだけ利益を出していたとしても、現金がショートが起きた場合、周りからの信用を失い、仕事を続けることができなくなります。
会社員から一人親方になるという事は、こういったお金の流れを頭の中に入れておかなければなりません。
ですから会社員を辞めて一人親方になる時、事務所や自動車を用意するためのお金はもちろん開業資金のうちの1つですが、こういった支払いサイトに関しても十分な現金を用意しておくことも頭に入れておかなければなりません。
これが運転資金です。
運転資金を考えた上で、独立資金がどのくらい必要なのかという事は考えておく方が良いでしょう。
独立資金の準備する方法
ではここからはまず資金を準備する方法について触れていきます。
独立資金は自分の貯金で用意するか、もしくはお金を変えるか家族に帰るかのいずれかになります。
ですからそれぞれについて特徴を見ていきましょう。
貯金
独立資金として基本的に考えたいのは借金をせずに貯金で賄うことです。
建設業の場合、実務経験が数年あれば、独立資金としてお金を貸してくれる所は多いですが、基本的にお金を借りると利子が発生するので借金をせずに運営する方がいいです。
ですから現金があればそれに越した事は無いので、独立する前に貯金をして独立資金を貯めると言う方法が理想です。
政策金融公庫
借金の方法の1つとして、日本政策金融公庫の創業資金制度を活用する方法があります。政策金融公庫の創業資金は、基本無担保無保証人の融資制度なのでリスクは低いです。
利率も低く1%程度から高くても3%を超えません。
ですから運転資金として初期費用として考えても、利益を出し続けることができれば返せるレベルの借金となります。
事業計画書が必要になるので、先に独立してお金を借りた先輩などに相談しつつ計画書を作成し提出をしましょう。
わからないことが多ければ、窓口に行くと親切に教えてくれるので、いちど訪問してみて下さい。
ビジネスローン
ビジネス昨日も借金のうちの1つです。
ただしビジネスローンは金利が高いので、ある程度早期に返せる場合のみ選択肢として取り入れましょう。
利率が高くなると、長期で返すとどうしても利益を吸い取られていく。dすから返すスピードが遅ければ会社の資金を圧迫します。
基本的にビジネスローン最後の手段として利用しましょう。
例えば運転資金が必要なときに、ビジネスローンを利用するのはお勧めしません。
なぜなら運転資金と言うのはどんどん増えていくものなので、返済ができません。常に空中に浮いているようなお金ですから、それを準備するときに高利率の借金で賄ってしまうと、ずっと銀行お金を吸い取られてしまうような形になります。
ですから運転資金に関しては銀行の低金利の事業ローン、もしくは政策金融公庫に借りるようにした方が良いでしょう。
初期費用は最悪ビジネスローンで借りて早期に返すと言う選択肢もあると思いますが、よく考えた上で利用してみて下さい。
銀行からの借入
銀行からの借り入れと言う選択肢も提示しておきます。
ただ創業期に銀行からお金を借りるのは結構難しい話かなと思います。
客先が決まっていて、利益がほぼ確定しているなどなければ、今銀行はお金を貸してくれるところはないでしょう。
というのも創業したての頃は不安定で銀行はお金を貸したがりません。
日本政策金融公庫で借りれない場合、基本的には銀行でも借りる事は難しいでしょう。
選択肢の1つとしてありですが可能性は低い選択肢です。
友人、知人、家族からの借金
あと最後にお勧めしたいのは友人知人家族からの借金です。
基本的にお金の貸し借りは友人としない方が良いと言う考えが多いです。もちろん生活費が足りないと言う状態での借金は私もお勧めしません。
ただし事業性のある資金の場合、信頼関係があれば貸りてもいいのではないかと考えています。
というのもお金を生み出すための借金なのか、生活で消費するための借金なのかによって変わってくるからです。
例えば既に事業をされている会社の社長などであれば、お金を借りること自体はそこまで否定はしないでしょう。
さらにそこに一定の利益をうむ事業性があると判断するのであれば、理解は得られると思います。
友人知人からの借金のなにがいいのかと言うと、利息を取られないと言うメリットがあります。
もちろん利息を取る個人もいらっしゃると思いますが、基本的には個人からの貸し借りで利息を取る人は少ない。
利息は事業をする上でデメリットになってしまうので、信頼関係があって貸してくれる家族がいらっしゃるのなら、お願いをして借りる方が事業を続けて行きやすいでしょう。
ぜひ検討の1つ選択肢の1つとして考えてください。
現金の重要性
ただしここで1つ考えないといけないのが、独立資金として貯金を全て使ってしまうような状況であれば、現金を置いておいて独立資金はお金を借りると言う方法を取る必要もあるかと思います。
というのが運転資金が必要だからです。
運転資金がどのぐらいかかるか、ある程度計算はできます。しかし実際に事業を運営してみないとわからない部分もあるでしょう。
そして毎月安定した仕事がいただければ良いのですが、実際には事業を行ってみると仕事が多い時や少ない時の波は存在します。
例えば仕事が多い月が続くと、基本的には嬉しいものです。
ただ多い月が続くと仕入れや人件費っていうのがかさんで、現金がどんどんなくなっていく。
例えば毎月100万円の仕入れで良かったものが、忙しい月は150万円の仕入れをしないといけない場合もあるでしょう。
もし150万円の仕入れの月が3ヶ月続いた場合、運転資金は450万円必要です。
現金を持っていなければ、資金ショートになり倒産です。
ですから貯金がたくさんあったとしても初期費用と運転資金でギリギリなのであれば、お金があったとしても銀行からお金を借りて、運転資金を確保しておくという考え方ももっておきましょう。
ファクタリングは使わない方がいい
運転資金を確保するのにファクタリングと言う方法を使う方がいます。
ファクタリングとは手形や請求書を買い取ってもらって、現金を手にするための方法です。
例えば来月の末に100万円入る売り上げがあったとします。ただ今月現金がなければショートしてしまう。来月の末になれば現金が入る予定になっている。
利益はあるのに黒字なのにお金が足りないって言う状況ですね。
ファクタリングを使うとこの100万円を早く手にすることができます。
一見便利な方法に感じますが、デメリットは手数料が高い点です。
基本的に10%以上の手数料を取られる形になってしまう。100万円であれば10万円も手数料を取られることに。
現金主義でやってたとしても、ここで手数料をとられてしまうと意味がありません。
ですから利益が出る見込みがあるなら、資金がショートする前に銀行や政策金融公庫に相談をした上で、運転資金を借りると言う手段を取った方が良いでしょう。
融資であれば年利で数%。ファクタリングは1回の手数料で10%。年利で考えた場合とんでもないような利率になります。
ですから資金がショートしてしまう前に、運転資金は借金してでも借りておいたほうがいい。
ファクタリングを使うと、手数料のせいで利益を上げるのがかなり難しくなってしまいます。
まとめ
ということで独立資金の考え方と調達手段について書きました。
ポイントは現金をどれくらい持っておけば、事業を続けられるのかというところと、初期費用がどのくらい必要なのかを把握した上で、独立資金を用意することです。
特に会社員から一人親方になってら運転資金を見落としてしまいがち。
実際に仕事をしてから入金までの期間が建設業の場合とても長い。仕事があって利益もしっかりと出ているのに、ファクタリングを使ってしまいなかなか経営がうまくいかないと言うことにもなりかねません。
ここでしっかりと計画して低利率で運転資金を用意しているかどうかで、経営体質は大きく変わってくると思います。
創業計画書をしっかりと準備して、必要なお金は借りて、一人親方としてスタートしておいた方が良いでしょう。
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著者紹介 社会保険労務士 一人親方労災保険コンサルタント 埼玉労災一人親方部会 理事長 一般社団法人埼玉労災事業主協会 代表理事 1962年生まれ。立命館大学産業社会学部卒。一部上場メーカー勤務を経て20代で独立。以来社労士歴30年、労災保険特別加入団体運用歴10年。マスメディアのコメント、インタビュー掲載歴多数。本人はいたって控えめで目立つことは嫌い。妻、ネコ3匹と暮らす。
【団体概要と運営方針】埼玉労災一人親方部会(一人親方部会グループ)は、厚生労働大臣・埼玉労働局から特別加入団体として承認されております。建設業一人親方の労災保険の加入手続きや労災事故対応を主な業務として運営され、建設業に従事する一人親方様向けに有益な情報配信を随時行っております。
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【団体メッセージ】手に職を武器に働く一人親方様のために、埼玉労災一人親方部会は少しでもお役にたてるよう日々変化し精進してまいります。建設業界の益々のご発展をお祈り申し上げます。
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